モノづくりへの一言

モノづくりの継承

萩原電気株式会社
代表取締役 萩原 義昭

日本の景気もようやく踊り場を脱却し景気回復軌道に乗ったと言われています。特に中部地域においては、元気な企業が多く雇用情勢面では人材不足も伝えられています。

私は常々、日本が世界の中で生き残っていく道は、「モノづくりに徹すること」であると考えています。日本は資源小国であるがゆえに原材料の輸入→モノづくり(加工)→製品の輸出で外貨を稼ぐことで成り立っているわけですが、残念ながら現在の日本においては、この日本を支えるモノづくりに対する評価が低いと言わざるをえないのではないでしょうか?いわゆる3K職場のイメージから、製造業への若者の就業者が減少しています。昨年のものづくり白書によると、「製造業の就業者に占める15-29歳の者の割合は全産業平均を下回る」と報告されています。

このような状況では、近い将来に日本の国際競争力が弱くなることは明白です。モノづくりに関するノウハウをいかに継承し新たな付加価値を生み出していくかは、企業としてまた国家としての今後の大きな課題であると言えます。

私は、日本にはまだ若干のアドバンテージが残っていると見ています。それは本来日本の国民性がモノづくりに向いていると考えているからです。経営者から現場まで問題意識を共有し一体感を持てる土壌があること、また技術の継承という面では日本人は自らのノウハウを他人に伝える事に対してのこだわりが比較的少ないことなどです。一方、外国ではノウハウが個人に帰属しがちであり、技術の継承面でのハードルは高いのではないかと思います。

アドバンテージがあるうちに、日本のモノづくりに関わる技術者や技能者が誇りと生き甲斐を感じられる社会をどの様に作り上げていくか、企業や国が色々な取組みを始めていますが、もっと子供たちに夢を持たせる事が必要だと感じています。

私自身も、子供のころから会社の仕事場と家庭が一緒であったこともあり、親の背中を見ながら、常にモノづくりに親しんできました。

モノづくりや科学に接する事のできる場所や機会を今以上にふやし、モノづくりの楽しさややりがい、達成感などの体験を通じて、将来の技術者や技能者を志す人材を増やす取組みが必要だと考えます。今、2007年問題とも言われている団塊の世代の方々が、今後第一線を離れることになります。各企業におけるノウハウをいかに継承していくかという目前の大きな問題もありますが、この日本の貴重な資産とも言える方々をモノづくりの伝道師として子供たちに学び伝えるような仕組みづくりができないものでしょうか?

当社は、自社製造部門と商社部門を有しており、モノづくりのDNAをどのように継承していくか、そして、直接的なモノづくりの立場と商社機能としてモノづくりに必要な生産材をお客様に納めるという立場から、それぞれの持つDNAをいかに融合し新しい付加価値を生み出していけるかといった課題に取組んでいます。今後とも、日本のモノづくりに関わりながら事業運営を続けてまいりたいと思います。

(平成18年6月)

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1. モノづくりへのこだわりによる名古屋地域の持続的発展のために

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